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2023年3月17日

22年賃金、女性の伸びで回復 厚労省の賃金構造基本統計

 厚生労働省は17日、2022年「賃金構造基本統計調査」概況を発表した。それによると、平均賃金は31万1800円(前年比1.4%増)となり、21年のマイナスから再びプラスに回復した。

 男女別では男性が34万2000円(同1.4%増)、女性が25万8900円(同2.1%増)となり、男性は前年の減少から増加に転じ、女性は過去最高を更新した。この結果、男女間の賃金格差(男性=00)は75.7で前年から0.5ポイント上昇、比較可能な1976年以降の最小格差となった。

 雇用形態別では、正社員が32万8000円(同1.4%増、42.6歳、勤続12.8年)、非正規社員が22万1300円(同2.1%増、50.0歳、勤続9.8年)となった。非正規の増加により、両者の賃金格差(正規=100)も67.5(同0.5ポイント増)に縮小した。

 産業別で最も高いのは「電気・ガス・熱供給・水道」の40万2000円で、「学術研究、専門・技術サービス」が38万5500円で続いている。最も低いのは「宿泊、飲食サービス」の25万7400円で、これらは前年と同じだった。

 短時間労働者の時給は1367円(同1.2%減)と低下。男女別では男性が1624円(同0.4%減)、女性も1270円(同1.6%減)と減少した。

 一方、外国人労働者の賃金は24万8400円(同8.9%増、34.1歳、勤続3.6年)と伸びた。資格別では「専門・技術」が29万9600円(同8.2%減)で最も高く、「身分に基づくもの」が28万700円(同3.7%増)で続いた。「特定技能」は20万5700円(同5.5%増)、「技能実習」も17万7800円(同8.3%増)と順調に伸びた。

 同調査は毎年6月分の賃金などについて7月に実施。今回は全国7万8589事業所を対象に有効回答を得た5万5427事業所のうち、10人以上の常用労働者を雇用する4万8371事業所について集計した。

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