Ｊｏｂ総研が１９日発表した２０２４年「上司と部下の意識調査」によると、部下のいる上司に部下への忖度経験を聞いたところ、９割以上が「ある」と回答。逆に部下から上司への忖度経験も７割を超え、お互いに気を遣っている様子がうかがえた。
上司（１６２人）の部下への忖度は「とてもある」が１７．９％、「ある」が３４．６％、「どちらかといえばある」が３８．９％で合わせると９１．４％に。具体的な場面では「トラブルやミスが起きた時」が６０．１％で最も多く、「業務の優先順位や量の変更時」が４５．９％、「チームの雰囲気が良くない時」が３９．９％で続いた。（複数回答）
これに対して、部下（４８７人）の側も忖度が「とてもある」が１１．７％、「ある」が２９．３％、「どちらかといえばある」が３０．８％で合わせると７１．８％。具体的には「気に入られるために同調しておく」が５８．１％、「衝突しないよう自分の意見を控える」が４８．０％、「自信の評価を下げないため、批判的な意見を避ける」が４５．８％など（複数回答）。上司に比べて部下の忖度内容の方が"生々しい"結果となった。
ただ、上司も部下も「コミュニケーションを大切にする」が過半数を占めており、上司は部下に「自身の考えや提案を積極的に伝える」、部下は上司に「敬意を払う」も多数あることから、両者が必ずしも"分断"しているわけではなさそうだ。
調査は１月３１日～２月５日に実施し、２０～５０代の男女６２９人の有効回答を集計した。
