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2017年1月10日

【書評&時事コラム】情報ビジネスは甘くない

 キュレーションサイトが社会問題になっている。キュレーションサイトは、インターネット上の情報をテーマ別、分野別にまとめたサイトで、ネットに氾濫する有象無象の情報を整理した「お役立ちサイト」として利用されてきた。ところが、それが、お役に立たなかったのだ。

c170110.jpg 最初は、DeNAが運用する医療情報サイト「WELQ(ウェルク)」の記事がいい加減だったことがわかり、サイトを閉じたのが発端。ところが、DeNAだけかと思っていたら、とんでもない。サイバーエージェント、リクルート、ヤフーといった他の業界大手にまで余波が及ぶに至り、ただでさえ情報の質の低かったサイト情報は一段と信用を落としてしまったのだ。

 最大の問題は、広告収入を稼ぐため、検索エンジンの上位にランクされるキーワードを散りばめた記事を外部ライターに書かせた無責任さにある。その記事を読む読者のことなんか眼中にないのだから悪質だ。「サイト運営者は記事に責任を持つ」という基本中の基本ができていなかった。情報ビジネスなんか、そんなに甘くないんだよ。

 もっとも、今回に限らず、モノゴトの仲介を業とする会社はすべて同じ課題を持つはず。大量の求人情報、派遣情報をサイトに載せている人材ビジネス会社は、インチキ情報が含まれていないかどうか、きちんとチェックしているのだろうか。万一、「それは利用者の自己責任。あとは知らない」と思っているとしたら、いずれ同様な社会問題になるだろう。 (俊)

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