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2017年10月17日

【書評&時事コラム】若者よ、投票に行ってくれ

c171017.jpg 降って沸いたような突然の解散・総選挙も、22日が投開票日。あまりに突然だったことから、野党は離合集散しながらの選挙戦となり、各党の公約も付け焼刃の中身が目立つ。財源の裏付けもロクにないままバラ色の政策が並ぶ「価格なきメニュー表」は、有権者にはある種不気味だが、とにもかくにも投票日は間もなく来る。

 今回の選挙は、政党間の党利党略があまりに露骨に出ているためか、白けた有権者の投票ボイコットが増えるのではないかと心配になる。とりわけ、いつも30~40%の低投票率が続いている20代、そして7月参院選から初めて投票した18、19歳がどのくらい投票するか、大いに気になるところだ。

 現代の政府の社会保障制度などは、高齢者を中心に予算が重点配分されており、若者には冷たい。それは、多くの学生が苦労している奨学金問題、子供を保育園に入れてもらえない待機児童問題などに象徴されている。若者が投票に行かず、高齢者が投票に行く「シルバー民主主義」の結果だ。当然ながら、政治家は票数の多い有権者の意向に沿って政策を決める。

 ということは、若者が投票に行かないと、若者向けの政策は後回しにされるのだ。私自身の若かったころを思い出すと、投票に行くモチベーションがそれほど高くないのは理解できる。しかし、「政治に興味ない」「投票しても、世の中変わらない」と棄権している限り、日本の未来はないだろう。期日前投票など、昔に比べれば投票しやすい環境になっている。せめて、平均投票率並みの投票を。ちなみに、私は選挙管理委員会の委員でもない、1人の高齢者です。(俊)

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