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2019年1月15日

【ブック&コラム】阪神・淡路大震災から24年

 1995年1月17日早朝、兵庫県南部を急襲した阪神・淡路大震災から24年。震度7の激震は6434人の尊い命を奪い、地震列島日本の脅威を痛感させられる惨事だった。阪神高速が600メートル以上にわたって倒壊した光景は、震災の凄まじさを物語り、印象深い。被災の経験と教訓を後世に伝えようと、運営する阪神高速道路は17日を前に震災資料の保管庫を一般公開し、ひび割れた橋脚などを展示したという。

c190115.jpg 当時、新人の新聞記者として東北地方に住んでいた筆者は、現地から次々と送られてくる被災情報に接しながら「これだけ激しい揺れが起きるのか」と衝撃を受けた。揺れの強さを示す震度7は、発生から3日後に気象庁が現地調査などを踏まえて発表。震度計が7を計測した場合、被災状況の現地確認と判定が必要となっていたためだが、「災害対応が遅れる」との指摘が挙がり、この震災をきっかけに計測震度の判定で即座に発表することになった。稀(まれ)に見る強い地震だった一端がうかがえる。

 あれから24年の間に、震度7は日本国内で5回も発生している。2004年の新潟県中越地震、11年の東日本大震災、16年4月に2回発生した熊本地震、そして18年の北海度胆振東部地震だ。いずれも、人命が失われ、家屋全壊など大きな爪痕を残した。東日本大震災は揺れだけでなく、津波が被害を拡大させ、死者と行方不明者は合わせて1万8000人を超える。

 こうしてみると、震度7クラスの巨大地震は決して稀ではないようだ。そして、いつ、どこで起きてもおかしくない。筆者がこれまでに体験した最も大きな揺れは震度6だが、思うように動けず、おさまってからも怖くて身体が震えていた。都心でも山間部・沿岸部でも、それぞれ揺れに伴う二次被害の危険がある。過去の地震を教訓に、風化させることなく思い起こし、伝えていくことが一番の備えになる。(博)

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