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2019年11月26日

【ブック&コラム】『破壊的新時代の独習力』

次世代ハイレベル人材必読!

c191126.jpg著者・キャメル・ヤマモト
日本経済新聞出版社、定価1500円+税

 

 今までの秩序とルールのもとで成功してきた先輩たちのノウハウは、ビジネス環境が破壊的に変化している今後は通用しない(断層がある)との認識で、著者はこれからの人材が身につけるべき能力を本書に語っている。

 破壊的変化は、主に「デジタル」「グローバル」「ピープル」の3要素で顕在化しつつあり、これを旧来の階層型組織のフレームで対応しようとしても残念な結果にしかならず、新しい時代フェーズではネットワーク型組織の動き方が有効だと指摘。個人レベルで強化するスキルを、①Why What How を駆使して問題を設定する力、②専門性・統合力・連携力を用いた情報をつなぐ力、③作戦を立てて人を動かす力、の3点に整理し、前例が通用しないがゆえに「独習」によって能力を獲得せよと訴える。

 知識のインプットに留まらず、自問自答を重ね、実験し、失敗から学ぶ経験を通じて“物語を作る”マインドセットを求め、コンピテンシーの形成・強化へと導く。次世代ハイレベル人材養成講座の教科書ともいえそうなけっこう硬派なコンテンツだ。

(久島豊樹/HRM Magazine より)

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