スペシャルコンテンツ記事一覧へ

2020年8月24日

企業の障害者雇用率引き上げ、来年3月開始

懸念高まる積極企業と未対応企業の二極化問題

 障害者雇用率の0.1%引き上げは来年3月1日――。障害者雇用促進法に基づく法定雇用率の引き上げ時期について、労働政策審議会障害者雇用分科会は半年にわたる議論の末に結論を出した。来年3月から企業の法定雇用率は現在の2.2%から2.3%に引き上げられる。新型コロナウイルスが経済に甚大な影響を与え、雇用不安が募る中で労使がたどり着いた"落としどころ"は「年度内の最終月」だった。厳しい現場実態をぶつけ合った労使の主張と障害者雇用を取り巻く課題を掘り下げる。(報道局)

 1960年に制定された障害者雇用促進法は、時代に合わせた改正を積み重ね、新たなルールや制度づくりを進めている。そのひとつに、雇用水準の向上を目的とする法定雇用率があり、法律に基づき現在まで段階的に引き上げられてきた。今回の動きは18年4月施行の改正法で、企業の法定雇用率が2.0%から2.2%に引き上げられ、さらに3年以内(来年3月末まで)に0.1%引き上げることが決まっていたもの。厳密には、2.3%への引き上げが改正法で確定済みで、来年3月末前までを「経過措置期間」として2.2%に留めていた格好だ。

n200824.jpg 障害者雇用分科会は、公益、使用者、労働者、障害者の四者構成。今春、事務局の厚生労働省は「法定雇用率未達成企業が作成する雇い入れ計画の始期が1月1日であるため、企業が新たな雇用率を前提として取り組みやすい」などとして、「来年1月1日引き上げ」を提案した。新型コロナ感染防止に向けた政府の緊急事態宣言前ではあったが、経済と雇用に大きな影響を与えることは確実視されていた。このため、使用者側は「経営上さまざまな影響が考えられる。経過措置を1年延長する選択肢もある」「テレワークが推奨される中、弁当販売やヘルスキーピング(マッサージ)などの業務は減少しており、これまで積極的だった企業ほど苦慮している」「引き上げ時期は新型コロナの影響を把握し、その対応を具体的に検討できるまで見送るべき」など、効果的な企業への支援策がないまま雇用率だけを引き上げる流れに不満をにじませた。

 それから4カ月が経過した7月、厚労省は再度「来年1月1日引き上げ」を同分科会に提案=写真。労働者側と障害者側は「これを契機にテレワークが可能な仕事を見つけてほしい」「後ろ倒しの限界は年度内」など...


※こちらの記事の全文は、有料会員限定の配信とさせていただいております。有料会員への入会をご検討の方は、右上の「会員限定メールサービス(triangle)」のバナーをクリックしていただき、まずはサンプルをご請求ください。「triangle」は法人向けのサービスです。


【関連記事】
障害者雇用率0.1%引き上げ、「来年3月」で決着
厚労省原案を2カ月後ろ倒し、労政審(8月21日)

企業の障害者雇用率、「来年1月引き上げ」めぐり議論継続
労政審分科会(7月31日)


PAGETOP