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2020年9月28日

↙旅行、映画、飲酒⇔家電、食品、DIY↗

コロナ禍で変わった消費の中身

 新型コロナウイルスの感染拡大により、4~5月に記録的な落ち込みを見せた国内の個人消費がようやく回復傾向をみせてきた。ただ、「ウイズ・コロナ(コロナとの共存)」に伴う生活スタイルの変化により、消費の中身も変わりつつある。GDP(国内総生産)の半分以上を占める個人消費だけに、その動向が注目される。(報道局)

 総務省の家計調査によると、非常事態宣言によって全国的な営業自粛、外出自粛が実施された4月の実質個人消費(2人以上世帯)は前年同月比11.1%減、5月も同16.2%減となり、2カ月連続の二ケタ減少という記録的な落ち込みを見せた。宣言解除後は、6月が同1.2%減、7月が同7.6%減とやや落ち着きを取り戻しつつある。

 しかし、品目別の増減をみると、7月になっても自粛の"後遺症"が尾を引いていることがわかる。交通・通信費のうちの航空運賃は同86.9%減、教養娯楽費のうちのパック旅行が同89.1%減、映画・演劇等入場料が同85.2%減など、激減の痛手が続いている。飲酒代も同54.0%減と、1年前の半分以下のままだ。

 交通・通信費は航空運賃のほか、鉄道、バス、タクシーなどあらゆる品目で二ケタ減が続いており、飲酒代は外での飲み会を避けようと、非常事態宣言が解除されても感染予防に向けた国民の行動の変化が続いていることがわかる。

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炊飯器も「巣ごもり」家電のひとつ

 また、背広服が同66.6%減、口紅が同40.8%減といったものまで減少が続いているが、これらは企業のテレワークの広がりや休業拡大などで出勤する機会が減ったこと、マスクの常時着用で女性の化粧の必要が薄れたためとみられ、影響が広範囲に及んでいることが明らかになっている。

 その一方で、支出が大きく増えている品目もある。マスク・ガーゼなどは同2.4倍、パソコンは同1.3倍に跳ね上がったほか、チューハイ・カクテルが同38.3%増、即席麺が同28.1%増、ウェットティッシュなどの家事消耗品が同31.4%増、ゲームソフトが同40.3%増といった状況だ。

 経済産業省の「商業動態統計」をみても、家電大型専門店の売上高は5~7月の3カ月間は同10~20%増、ホームセンターも同様に売り上げを二ケタ伸ばしている。家電はAV、情報、生活などカメラ以外が総じて好調で、ホームセンターはDIY用具やインテリアなどが伸びている。

 これらの品目の増加は、自宅で使ったり、消費する「巣ごもり」需要が拡大したため。巣ごもり消費は4~5月がピークだったが、7月に入って感染の第2波が到来したため、再び巣ごもりの傾向が強まったことがうかがわれる。また、1人10万円の定額給付金、夏のボーナスなども追い風になったことは間違いない。

消費回復のカギ握るのは雇用

 では、今後の回復の見通しはどうか。政府は大打撃を受けている旅行、...


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