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2021年1月15日

「社会的評価で一定の役割」鎌田氏 求人メディアのガイドラインと適合宣言

n210115_1.jpg 求人情報の質の向上に取り組む「求人情報適正化推進協議会」の委員を務める鎌田耕一氏(労働政策審議会長、東洋大名誉教授)=写真=はこのほど、同協議会が推進する「求人情報提供ガイドライン」や「適合メディア宣言制度」などの意義と課題についてオンライン説明会を開き、アドバンスニュースなどの取材に応じた。鎌田氏は、求人情報の第一義的な責任は募集主にあるとしつつ、「仲介する求人メディアも信頼性の確保と業務運営の適正性において一定の責務を負っている」と強調。ガイドラインと宣言制度のさらなる普及の必要性を説いた。

 同協議会は、2016年に厚生労働省の委託事業として公益社団法人・全国求人情報協会が設置。15人の有識者で構成し、17年に適正な求人情報を掲載するうえで基準となる項目を整理したガイドラインを制定。業界の自主規制として普及・啓発を図り、18年にはガイドラインに適合したメディアが「適合宣言」する仕組みを設けた。ガイドラインは毎年追記・改訂するなど、国の最新の政策や指針改正の動きを反映させている。

 求人情報の信頼性を重視する鎌田氏は、「信頼性とは分かりやすさと的格性を指す」と解説。求人広告が求職者の入職経路で最も多いことをあげて、「求職者は求人メディアへの信頼を背景に情報を評価している。情報の信頼を確保するという観点から、求人メディアは求職者と募集主の双方に対する責務を負っている」との認識を示した。

 また、ガイドラインと適合宣言について、大手を含む63社131メディアが宣言している現状に「社会的評価を得るうえで一定の役割を果たしている」とする一方、「全体的にみると広く浸透しているとまでは言えない。良質な求人メディアがよりメリットを感じられる仕組みが必要」と指摘。ひとつの方策として、「外部評価による認証制度の検討もあり得る」と私見を述べた。

 このほか、今後の労働市場と求人メディアなどへの課題と期待にも言及。労働市場にはさまざまなプレーヤーがおり、情報技術の発展で、職業仲介事業の多様化が進んでいる、と分析。「全く別な分野から求人情報提供事業に新規参入しているケースが目立つ。現在の法律やルールで十分に対処できているのか、求職者目線で見直す時がきている」と、現状整理と新たなルールづくりの必要性に触れた。


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