ニュース記事一覧へ

2021年6月 8日

4月現金給与総額、2カ月連続のプラス 昨年減少の反動増、毎勤統計速報

 厚生労働省が8日発表した毎月勤労統計の4月速報値(従業員5人以上)によると、労働者1人あたり現金給与総額は27万9135円(前年同月比1.6%増)で、2カ月連続のプラスとなった。昨年4月から今年2月まで11カ月連続でマイナスが続いていた。実質賃金指数(2015年=100)も86.9(同2.1%増)で3カ月連続のプラスとなった。

 就労形態別では、正社員が中心の一般労働者が同1.2%増、パートタイム労働者も同4.8%増とどちらも増えた。特に、残業代などの所定外給与が各6.7%増、1.0%増と増えた。

 これは昨年4月が第1回目の緊急事態宣言で、企業活動に急ブレーキが掛かり、残業代などが大きく減少して給与が同0.6%減少したのに対して、今年は"コロナ慣れ"でそれほどの落ち込みがみられなかったのが主要因。

 産業別でも、「複合サービス業」の同2.8%減、「教育・学習支援」の同2.0%減、「医療・福祉」の同0.7%減、「金融・保険」の同0.5%減を除くと全産業でプラスとなった。

 月間総実労働時間は143.7時間(同4.3%増)で、2カ月連続のプラス。パートタイム比率は30.73%(同0.18ポイント増)となった。


【関連記事】
現金給与総額は1.5%減、8年ぶりマイナス
厚労省の20年度毎勤統計(5月28日)

PAGETOP