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2022年10月14日

働く女性の自殺、依然高水準 政府の21年自殺対策白書

 2021年に自殺した人のうち、働く女性は1696人に上り、コロナ禍以前の5年間(2015~19年)の平均1320.2人より28%増えたことが、14日に公表された政府の自殺対策白書でわかった。

 年代別では20代が407人で最も多く、伸び率も同64%増と急伸しており、50代も345人で同28%増えた。有職女性の自殺はコロナ禍が始まった20年の1706人より少し減ったものの、厚生労働省は、非正規労働者の多い女性が失業不安や収入減に苦しんでいるのが要因の一つとみている。

 全体の自殺者は2万1007人(前年比0.4%減)で、男性が1万3939人(同0.8%減)と12年連続で減った一方、女性は7068人(同0.6%増)と2年連続の増加となった。 

 白書は、コロナ禍によって自殺の要因となる様々な問題が悪化したことから、女性らの自殺が増えていると指摘。これを受けて政府は同日、妊産婦の支援、非正規雇用者の相談支援、DV被害者救済などの支援体制を盛り込んだ「自殺総合対策大綱」を閣議決定した。

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