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2025年5月30日

4月有効求人倍率は横ばいの1.26倍

n250530.png 厚生労働省が30日に発表した4月の有効求人倍率(季節調整値)は前月と同じ1.26倍となった。昨年8月の1.24倍以降、9月から4カ月連続で1.25倍の横ばいが続き、今年1月以降も1.24~1.26の狭い範囲で推移している。人件費などのコスト上昇で求人を控える企業が増える一方、ハローワークを通さない求職者の増加などで求職者も減っており、求人倍率は一種の"膠着状態"となっている。

 企業側の有効求人数約236万人(原数値、前年同月比1.6%減)に対して、有効求職者数も約200万人(同1.8%減)といずれも減少傾向が続いている。都道府県別(就業地別)の倍率は福井県の1.87倍が最高で、最低は大阪府の1.05倍だった。

 新規求人倍率は前月比0.08ポイント低下の2.24倍。新規求人数(原数値)は前年同月比2.2%の増加。産業別では「情報通信業」が同9.0%増、「サービス業他」が同8.3%増、「学術、専門・技術サービス業」が同4.4%増と伸びた一方、「生活関連・サービス業」は同4.4%減、「宿泊、飲食サービス業」も同1.8%減などと減少した。11産業のうち8産業でプラスだった。

 また、正社員の有効求人倍率(季節調整値)は前月と同じ1.05倍だった。

4月完全失業率も横ばいの2.5%

 総務省が30日発表した4月の就業者数は約6796万人で、前年同月比46万人増と33カ月連続の増加。完全失業者は同5万人減の約188万人と3カ月連続の減少だった。この結果、完全失業率(季節調整値)は2カ月連続の2.5%となった。

 男女別では男性が2.7%、女性が2.3%で、男性は前月と同じ、女性は同0.1ポイントの上昇だった。

 完全失業者188万人のうち、「勤務先都合」による離職の約25万人(同2万人増)に対して、「自己都合」離職は約76万人(同4万人減)に減り、「新たに求職」は約55万人(同1万人増)となった。

 一方、形態別雇用者数では役員を除く雇用者5810万人のうち、正規従業員は3709万人(前年同月比43万人増)で18カ月連続の増加。非正規従業員も2101万人(同17万人増)と4カ月連続で増え、非正規比率は36.2%(同0.0ポイント)だった。

 非正規の内訳はパートが1030万人(同16万人増)、アルバイトが463万人(同15万人増)、契約が269万人(同4万人減)、派遣が159万人(同2万人減)、嘱託が100万人(同7万人減)となり、パート、アルバイトは増え、それ以外は減少した。

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