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2025年7月 2日

「ゼロゼロ融資」倒産、316件 今年上半期、初の減少 帝国データ

 帝国データバンクが2日発表した「ゼロゼロ融資後倒産」動向調査によると、今年上半期(1~6月)の倒産(負債額1000万円以上)は316件(前年同期比75件減)で、上半期としては2020年以降、初めて減少に転じたが、3年連続で300件を超えており、累計では2272件となった。

 今年の場合、業種では多い順に「小売業」が66件(同17件減)、「建設業」が62件(同12件減)、「製造業」が60件(同3件減)など、いずれも減少傾向にあるが、全体の水準はまだ高い傾向が続いている。負債額では「1億円以上~5億円未満」が最多の142件だった。

 新型コロナ禍への緊急対応策として始まった実質無利子・無担保(ゼロゼロ)融資だったが、政府の発表では今年2月までの融資実績は約264万件、約45兆円。コロナ下では破たん防止の効果を発揮したものの、政策金利の引き上げなどによって返済に苦慮する企業も増えている。


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