厚生労働省は24日、2022年3月に卒業して就職した学生の3年以内の離職状況を発表した。それによると、大卒の離職率は33.8%(前年比1.1ポイント減)、高卒は37.9%(同0.5ポイント減)、中卒は54.1%(同3.6ポイント増)となった。
大卒は昨年まで3年連続の上昇だったが、4年ぶりに低下した。それでも過去15年で2番目に高い。高卒も3年ぶりに低下した。コロナ以後の景気回復と人手不足を背景に、活発化していた若者の転職活動が一段落した結果とみられる。
大卒の場合、1年目の離職率は12.1%、2年目は11.9%、3年目は9.9%で、1年目の比率が前年より0.2ポイント、2年目も0.4ポイント低下した。
企業規模が小さくなるほど離職率が高くなる傾向は例年と同じ。大卒の場合、従業員1000人以上の大企業が27.0%(同1.2ポイント減)だったのに対して、同5~29人の中小企業では52.0%(同0.7ポイント減)と半数を超え、同5人未満の零細企業では57.5%(同1.6ポイント減)だったが、いずれも前年を下回った。
産業別では例年と同様に、宿泊・飲食サービス業が55.4%(同1.2ポイント減)で最も高く、生活関連サービス・娯楽業も54.7%(同1.0ポイント増)と高い。これに対して、電気・ガス業は12.4%(同0.1ポイント減)、製造業は21.2%(同0.6ポイント増)と他産業よりは低いものの、上昇が続いている。その他を除く17産業のうち12産業で前年を下回った。






















