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2025年12月 2日

過半数企業が「達成困難」と回答 来年の法定雇用率2.7%、パーソル

 パーソルグループの障害者雇用支援企業、パーソルダイバースが2日発表した「企業の障害者採用に関する調査」によると、来年7月に予定されている法定雇用率2.7%の達成について、過半数が「困難」「やや困難」と答えていることがわかった。調査は10月に実施し、同社の登録企業の障害者採用担当者501人の回答を集計した。

 「困難」な企業は19.2%、「やや困難」な企業は33.4%で計52.6%。一方、「達成見込み」は26.2%、「すでに達成」は21.2%だった。しかし、今後の採用意欲については、「拡大したい」が35.3%、「できれば拡大したい」が40.5%あり、計75.8%に達した。

 企業が求める障害者の人材は「安定・定着志向の人材」が45.7%で最も多く、次いで「バランス志向の人材」が36.0%となり、「成長・活躍志向の人材」は18.3%にとどまった。同社が5月に実施した障害者対象調査では、「成長・活躍志向」が38.1%を占めており、障害者と企業の間で志向のギャップが大きいことがうかがえた。

 同社は「これまでの法定雇用率の達成を目的とした雇用から、障害のある社員の成長・活躍を通じた事業への貢献を目指す"転換期"にある」と分析している。

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