公労使と障害者団体の代表らで構成する厚生労働省の「今後の障害者雇用促進制度の在り方に関する研究会」(山川隆一座長)は30日、雇用の「質」を重視した報告書を取りまとめた。障害者雇用率制度(法定雇用率)における障害者の範囲や「障害者雇用ビジネス」(代行ビジネス)のあり方など、課題と打開策の方向性を整理した格好。今後は、労働政策審議会障害者雇用分科会が報告書に盛り込まれた内容の具体化に向け、制度設計のあり方などを議論する=写真。
24年12月3日に始動した同研究会は、障害者の雇用者数は堅調に増加している一方で「雇用の質」向上に対してどのような方策が求められるか。加えて、法定雇用率については(1)手帳を所持していない難病患者や、精神・発達障害者の位置づけ(2)就労継続支援A型事業所やその利用者の位置づけ(3)精神障害者において雇用率制度における「重度」区分を設けることの是非(4)障害者雇用納付金の納付義務の適用範囲を常用労働者数が100人以下の事業主へ拡大することの是非(5)法定雇用率の達成だけを目的とした利用が指摘されている「障害者雇用ビジネス」のあり方――をテーマにヒアリングを交えて丁寧に議論を重ねてきた。
報告書では、「雇用の質」について「障害者雇用の『質』に関するガイドライン創設」「事業主の認定制度の拡大・認定インセンティブ」などが記されたほか、「障害者雇用ビジネス」に対しては「障害者雇用状況報告(毎年6月1日時点)の際に利用状況などを記載」「事業者向けにガイドラインを設定」が盛り込まれた。加えて、手帳を所持していない難病患者は算定に含める方向で、精神・発達障害者は現状維持で整備していくことの妥当性が明記された。
企業などに障害者雇用を義務付けている法定雇用率が、今年7月から現行の2.5%から2.7%に引き上げられる。障害者の雇用数は年々増え続けて70万人を超えたが、定着率や就労環境の実態となると課題山積で...
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