製造請負・派遣事業の業界団体である日本BPO協会(清水竜一会長)は21日、都内で2026年新春講演会・賀詞交歓会を開いた。清水会長は「賃上げの機運の高まりを受け止め、しっかりと交渉していくことが経済にとって重要」と強調。青木秀登理事長は、26年春闘で連合とUAゼンセンが掲げる「有期・短時間・契約などの労働者は7%」を念頭に、「私たちの業界も賃上げ7%に伴う環境整備を」と呼び掛けた。派遣料金は契約更新時などのタイミングで派遣先企業と交渉する機会があるため、年間を通じて過去最大の賃上げを目指す=写真。
26年春闘で連合は要求水準を3年連続の「5%以上」とし、格差是正に向けて「中小組合は6%以上」、「有期・短時間・契約などの労働者は7%」と目標を分割。全体の実質賃金を「1%上昇軌道」に乗せるとしている。使用者側の経団連は「毎年のベースアップ(ベア)の検討をスタンダードに」と表明。政府も「物価上昇に負けないベア」を要請している。
開会の挨拶で清水会長は、人材サービス業界の足元の状況に言及し「労務費上昇に伴う適正な価格転嫁、慢性的な人手不足の中での人材確保、定着の課題、DXとAIの進展に対応できる人材育成など、課題が一段と顕在化している」と指摘。「こうした環境変化に対して受け身ではなく、産業界のニーズを先取りし、積極的に対応していく姿勢がこれまで以上に求められている」と強調した。
新春講演会では、厚生労働省職業安定局需給調整事業課の高島洋平課長が「労働力需給調整事業の現状と課題」と題して講演=写真左。10月施行予定の労働者派遣法を含む「同一労働同一賃金」関係法令の改正について要所を解説し、派遣料金交渉の適切な実施や公正な待遇改善の促進に向けて指針見直しが行われることを周知した。また、人手不足の続く労働市場の中で、派遣労働者の賃金水準が着実に上昇している経過を説明したほか、就業者の特徴や傾向や雇用を取り巻く世界の動きなどについてわかりやすく説いた。
続いて、2019年に当時の日本記録を樹立し、東京オリンピックに出場した、陸上女子100メートルハードルの元選手(ジャパンクリエイトグループ所属)で、株式会社Brighter Hurdler社長の寺田明日香氏が「スポーツを通じて学んだコミュニケーションスキル」と題して講演=写真右。自身のアスリートとしての栄光と挫折を紹介しながら、アスリートとして復活できた要因を7人制ラグビー時代に培った「チームワークと信頼関係」にあったと説明。企業運営にも共通するコミュニケーション能力に関する興味深い体験談を披露した。
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