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2020年1月 1日

2020年、雇用・労働で相次ぐ“重量級”の改正法施行

派遣法、企業内「同一労働同一賃金」、パワハラ防止法など

 2020年は、企業と働く人の双方に影響する"重量級"の改正法施行が相次ぐ。働き方改革関連法に基づく、企業内の「同一労働同一賃金」や選択制2方式が導入される「改正労働者派遣法」、職場のパワーハラスメントについて企業に防止を義務付ける「改正労働施策総合推進法」、主に中小企業の障害者雇用を後押しする「改正障害者雇用促進法」など、企業は施行に向けた準備や対応に追われる慌ただしい1年となりそうだ。改正派遣法では、一部に誤った認識による報道も散見されるだけに、それぞれの改正法のポイントや施行期日、今後の展開などを整理する。(報道局長・大野博司)

is190902.jpg 雇用・労働関係の改正法施行は、過去に例を見ないほど今年前半に集中する。先に記したもの以外にも、賃金請求権の時効を現行の2年から3年に延長する改正予定の「労働基準法」、労働関係法令違反をした企業の求人を職業紹介事業者が受理しない「職業安定法改正政省令」、過疎地への若者の就業や定住を後押しする「特定地域づくり事業推進法」など、その内容は広範で多岐にわたる。そして、総合人材サービス事業にかかわるテーマが目立つ。

改正派遣法、4月施行 業務内容や能力・経験などで賃金決定

 派遣法は、働き方改革関連法の中の「雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保」に伴う改正で、4月1日に大企業、中小企業を問わず一律施行となる。「派遣先労働者との均等・均衡方式」か「派遣元の労使協定による待遇決定方式」のいずれかの確保が義務化される。この2方式のうち、「労使協定方式」を選択する場合には、原則として局長通達の賃金水準より同等以上であることが要件となる。一部、独自統計(一定の要件を満たす民間統計)も認める。

 厚生労働省は毎年7月をメドに、派遣元事業者が「労使協定方式」を採用する際に用いる職種別賃金水準を公表する。職業安定局長が各都道府県労働局長あてに発令する「局長通達」として示し、「賃金構造基本統計調査による職種別平均賃金(時給換算)」(賃構統計)と「職業安定業務統計の求人賃金を基準値とした一般基本給・賞与等の額(時給換算)」(ハロワ統計)の2種類に加えて、職業安定業務統計を基にした「地域指数」も毎年改定していく。

 賃金は、従事する業務内容や能力・経験などに応じて決定される。派遣元は、局長通達を踏まえて労使協定で合意した賃金テーブルを基に、派遣社員の仕事が同一の職種の一般の労働者のどの等級・職務内容(レベル)に相当するかを判断して定める。単純に勤続年数に応じて賃金が自動的に昇給する仕組みではなく、難度の高い業務に変わったり、能力向上があればアップする。

 一方、「派遣先均等・均衡方式」の場合は、派遣先からの「賃金を含む正しい情報提供」に頼らざるを得ないだけに、一定の危うさがつきまとう。いずれにしても、選択制「2方式」を巡っては、現場での運用方法が「複雑かつ難解」との指摘があり、行政の指導・監督のあり方など施行後の動きが注目される。

パートタイム・有期雇用労働法、4月施行 企業内「同一労働同一賃金」

 企業内の正社員と他の雇用形態の従業員との間で不合理な格差を解消するため、改正パートタイム労働法(2021年から「パートタイム・有期雇用労働法」)が大企業で4月1日から施行される。中小企業は21年4月。すべての業種に適用されるもので...

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