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2025年10月26日

厚労相、副大臣、政務官、衆参厚労委員長、自民党厚労部会長の横顔

自維連立政権、「決断と前進」高市内閣の布陣

sc251027.jpg 自民党の高市早苗首相(64)の内閣が10月21日に発足した。初の女性首相の誕生で、自民党と日本維新の会の連立政権となる。同日夜に開かれた官邸会見で高市首相は、物価高に対応する経済対策を前面に押し出し、「変化を恐れず果敢に働く。あらゆる政策を一歩でも二歩でも前進させる『決断と前進の内閣』だ」と強調した。巨大省庁の代表格で重要ポストの厚生労働相は、初入閣となる上野賢一郎衆院議員(60)が担う。内閣の全体像と厚生労働分野に関係する主要ポストの顔ぶれをまとめた。(報道局)

初入閣10人、女性は高市首相含め3人、平均年齢59.4歳

 閣僚ポストは19で初入閣は10人。平均年齢は59.4歳となり、石破内閣発足時の63.6歳を下回った。最年少は42歳の小野田紀美経済安全保障担当相。高市首相は人事について「全員活躍、全世代総力結集」を掲げていた。このほか。40代では小泉進次郎防衛相(44)、鈴木憲和農相(43)も入閣。最高齢は平口洋法相の77歳。平均当選回数(衆院議員)は6.3回で、最多当選は茂木敏充外相(70)の11回。松本尚デジタル相(63)は衆院当選2回で異例の入閣となった。また、22日に決まった閣僚を補佐する副大臣は計26人、政務官は計28人で構成されている。

「兼業・副業を促進」「労働時間規制の緩和の検討」上野厚労相

 上野厚労相は滋賀2区選出の当選6回。滋賀県長浜市生まれ。京大法学部卒業後、自治省(現・総務省)に入省。国土交通大臣政務官、自民党財務金融部会長、財務副大臣など歴任している。就任会見では「持続的・構造的な賃上げに向けた三位一体の労働市場改革や、多様な人材が活躍できる環境整備に努める」と強調。また、付加価値を高める労働への転換、リスキリングやデジタル技術の活用に言及したうえで、「稼げる日本への変革を進め、兼業・副業を促進するとともに、最低賃金の引上げを加速させる」と述べたほか、「心身の健康維持と従業者の選択を前提にした労働時間規制の緩和の検討を行い、働き方改革を推進するとともに多様な働き方を踏まえたルール整備を図る」と宣言した。

労働分野の副大臣は長坂氏、政務官は神谷氏

 厚生労働省の政務三役は、上野厚労相をトップに長坂康正衆院議員(68)と仁木博文衆院議員(58)が副大臣を務める。労働担当は長坂氏。政務官は神谷政幸参院議員(46)と栗原渉衆院議員(60)が担い、労働担当は神谷氏。

 長坂副大臣は愛知9区選出、当選5回。愛知県出身、青山学院大卒。海部俊樹元首相の秘書、愛知県議会議員を経験。内閣府政務官兼復興政務官、経産副大臣兼内閣府副大臣、厚労部会長を歴任している。

 仁木副大臣は徳島1区選出、当選3回。徳島県出身、東大教養学部卒。徳島大医学部卒で医師。民主党、民進党、希望の党などを経て、2023年に自民党入り。第2次石破内閣で厚生労働副大臣。

 神谷政務官は比例区、当選1回。愛知県出身、福山大学薬学部卒で薬剤師。労働・福祉・年金を担当する。栗原政務官は福岡5区、当選1回。福岡県出身、東京国際大学教養学部卒。太田誠一元衆院議員の秘書。福岡県議会議員4期を経験。医政、医薬、保険などを担当する。

衆院厚労委員長は大串氏、参院厚労委員長は小川氏

 労働分野などの法制を所管する衆院厚生労働委員会の委員長は、大串正樹衆院議員(59)が就任。兵庫6区選出、当選5回。兵庫県出身、東北大大学院卒。石川島播磨重工業、大学客員教授などを経験。経産政務官、デジタル副大臣、内閣府副大臣、経産副大臣、厚生労働部会長などを歴任している。

 参院厚生労働委員会の委員長は、小川克巳参院議員(74)が務める。比例区、当選2回。福岡県出身、九州リハビリテーション大学校卒、熊本商科大学商学部卒。理学療法士。足立敏之議員の死去に伴い今年1月に繰り上げ当選。厚労部会副部会長を務めた。

自民党の厚生労働部会長は鬼木氏

 自民党の厚生労働部会長には鬼木誠衆院議員(53)が就いた。比例九州ブロック、当選5回。福岡県出身。九州大学法学部卒。西日本銀行、福岡県議会議員3期を経験。環境政務官、防衛副大臣兼内閣府副大臣、厚労部会長代理を歴任している。

高市首相、労働時間規制の緩和検討を指示

 高市首相は、上野厚労相に「労働時間規制の緩和を検討するよう」指示した。総裁選で高市首相は...


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